最低気温がようやく5度以上になる日が多くなってきましたね。
でも、急に氷点下みたいな日があって恐ろしゅうて寒冷紗は外せないし、水やりもろくにできません(´・ω・`)
こんにちは、もじゃさんです。
冬の水やりなどの管理方法はこちらのブログ記事にまとめてありますが、春の管理方法のポイントは何でしょうか?
春は意外と葉やけを起こす人が多いんです。
多くの多肉植物は春が成長期ですので、しっかり育ててかっこよく大きくしたいですよね。
そんな春の育て方のポイントを紹介します。
春の水やりのやり方
多肉植物にとって春は、グーンと大きくなる季節です。
水も品種によってはたくさん必要になると思います。
特にグランドカバーに向いているゴールデンカーペット(黄金細葉万年草)やリトルミッシー、姫星美人、パープルヘイズなどのセダム類はエケベリアやクラッスラよりは水多めに上げるとキラキラ光った葉っぱの美しい群生になると思います。
さて、冬に断水気味に育てていた多肉さんたちはカラッカラなので、水をめっちゃ欲しています。
ここで、春だ―やったー!水あげるぞー!といきなりたくさん上げると、きっと調子を崩して成長しなくなるか、徒長するかの憂き目にあうと思います。
まだ根っこが十分に水を吸う準備ができていなくて、根腐れしてしまう。
カラカラのため水が入ってきたらぎゅーんと吸い込んで使いきれず徒長してしまう。
この2パターンが起こりえます。
寒い冬を乗り切るために低温順化している多肉さんたちは、いきなり春モードにはなりません。大体2週間くらいをかけてゆっくり成長期に入ります。
日長や日光の強さ、最低気温と最高気温などの周囲の環境を読み取って、徐々に休眠から目を覚まします。
なので、
春最初に水やりするときは通常水やる量の半分くらいの量で液肥も半分くらいの量で水やりするのが良いと思います。
あとは、土がしっかり乾いたら通常の水の量に戻してあげると良いです。
また、室内の日当たりの悪いところで水をあげるとたちどころに徒長するので、室内の日当たりの良いところで日光浴しながら水やりが良いですね。
春や秋などの成長期は7日間に1回水をあげられるように、水の量を調整しましょう。
5日でしっかり乾いて2日乾燥期間があるとグッと締まった株になると思います。
肥料のあげ方
成長期なので、体の材料となる肥料は必須です。
が、
あげ過ぎは窒素過多となり、徒長して葉っぱだけべローンと長くなります。
あとは細胞自体が大きくなり柔らかくなるので虫にかじられやすくなるし、土に残った窒素がアンモニア化して害虫が寄ってきやすくなります。
まさに踏んだり蹴ったりです。あげすぎマジ注意。
温度や日射量などを適度にコントロールできる人は、液肥を規定の濃度で希釈し月一くらいで与えると良いと思います。
慣れていない初心者の方や、環境の調節が難しい方は、液肥を規定の濃度の半分の濃度で希釈し月一で与えるようにすると失敗が少ないと思います。
温度や日射量が適当でないと、光合成や代謝が活発に行われなくなり、土の中に肥料が残ったり相対的に植物体内で窒素過多になって徒長したりします。
なので、少な目で様子を見てから、肥料の量を増やすようにすると良いでしょう。
肥料の量が少ないときの見分け方は、かっこよく育っているのにもかかわらず新葉が出ると、下葉がカラカラに乾いて落ちるときです。
足りない栄養を古い下葉のものから回収して、若い葉に転流させます。
ビニールハウスなどの温室で室温高めでガンガン日光当てて育てる場合は、土もすぐ乾くし光合成も活発ですし、光ストレスも受けるので肥料分は多めの方が良いです。
受けたダメージ補修にもエネルギーや肥料分が使われますので、材料がないと葉先が葉焼けしたりします。
ちなみに、私の場合は2週に一回、肥料や栄養剤、忌避剤などを混ぜたものを与えています。
肥料の種類なのですが、土に混ぜるタイプの元肥や株元に置くタイプの緩効性肥料は使わないようにしましょう。多肉植物は根っこが繊細なので小食なので、肥料分が多く土にあると傷んで根腐れを起こします。
パンジーやニチニチソウみたいな草花だと水をやる量も多いし成長もうんと早いので、こういった肥料の方が良いですが、多肉植物は水やりの回数も量も圧倒的に少ないので、肥料やけを起こしやすいので、液肥を使いましょう。
肥料ではなく植物活性剤や栄養剤などは窒素リン酸カリウムの三大栄養素がほとんどないものが多いため、成長期で勢いをつけたいときなどに有効ですよ。
ただ、元気がないときは肥料も栄養剤も有効ではありません。調子を整えてから施用すると良いです。
万田酵素やGS酵素などの発酵性資材を胡蝶蘭で使ったときは樹勢が付きすぎて、花芽が出にくくなったことがありますw
葉っぱを楽しむ多肉植物には適宜適量で使えば、色つやよく大きくなってくれると思います。
春の日当たりや置き場所について
春先に葉焼けを起こす人が多いのはこの辺の情報がポイントになるかと思います。
冬、温かな屋内に入れて、日照不足気味で管理していると春先の強い光は耐えきれず大きなダメージとなります。
冬から春になると、太陽がぐっと地球に近づきますから光の強さもグッと強くなります。
ルクスで言うと、冬の晴天は3万ルクス前後、春は5万ルクス前後です。春の直射日光は観葉植物には強すぎる日差しになるんです。
このギャップが多肉にもダメージになりますので、水やりのとき同様、徐々に鳴らしていく必要があります。
日当たりの悪い室内
↓
光の差し込む窓辺でレースのカーテン越し
↓
窓辺でカーテンなし
↓
50%くらい遮光した屋外
みたいな感じで慣らしてあげると良いと思います。
私は温室管理なので、温室内に保温カーテン2枚と常時張っている遮光ネットと外部遮光ネットがありますので
保温カーテン2枚
↓
保温カーテン1枚
↓
内張りの遮光ネットのみ
みたいな感じです。
光を受け止める葉っぱの大事な器官、葉緑体は光の強さに応じて光合成量が最大になるように厚さや向きを変えてを受け入れられる許容量を調節しているんです。
光が弱いときはちょっとの光でも光合成をたくさんしようと、光の向きに対して密度が高くなるよう細く厚くなります。
光子を1つも逃がさない意気込みでとらえますので、この状態で強い光を浴びるとキャパオーバーで火傷を起こします。
強光下で慣れていると、薄く広くなるように調節してある程度光を逃しながら、強い光を長時間浴びても大丈夫なように順化します。
なので、長い冬の休眠期間、日照不足になっている多肉植物も多いと思います。
徐々に明るい光に慣らしてあげると良いですよ。
植替えについて
今がチャンスです!
たまりにたまっている作業を5月くらいまでに一気に終わらせちゃってください。
葉挿しや挿し芽・挿し木もこの時期に行ってたくさん増やしましょう。
増やし方は育て方のまとめの記事に書いてあるので参考にしてください。あと月兎耳なので兎シリーズのちょっと面白い増やし方ができるので、この時期に試すのが成功率高くて良いですよ!
冬や夏などの多肉植物にとって厳しい季節では、植替えは負担が大きく根っこも張りにくいため株が傷みやすいです。
成長期の春や秋であれば、仮に失敗しても復活しやすいからおススメなんです。
植替え後に根っこが落ち着いて伸び始めてからでないと、葉っぱも大きくなってきません。
それまでに大体2週間から1か月かかるので、失敗しても早めに作業していれば1か月~2か月くらいは養生→復活の期間を取れるわけです。
5月までに、と最初に書いたのはそういう理由もあります。
5月をすぎるとあっという間に梅雨入りして夏が来てしまいます。5月以降に植替えすると根っこが活着して成長初めてからあまり期間がないため、十分に栄養を蓄えることができる厳しい季節に突入します。
冬もですが、多肉が厳しい季節に耐えるためには、しっかり光合成をして栄養を蓄えないといけません。
光合成産物の糖や与えられる肥料などの栄養は、成長だけでなく耐寒性・耐乾性・耐暑性を得るための物質を作るのにも使われます。
植替えや葉挿し、株分けなどはポカポカ陽気の3月4月くらいで終わらせてしまうくらいの勢いでやってしまいましょう(`・ω・´)
植替えする時の土について
植替えには土がない出来ないですよね。多肉植物はどんな培養土が良いかやっぱり気になるところだと思います。
基本的には、肥料分の入っていない水はけの良い土が無難です。
サボテン用培養土、多肉植物用培養土というものがダイソーなどの100均でも売ってますし、ホームセンターでも簡単に入手できます。
もじゃさんのおすすめは、こんな感じの培養土に1割ほど腐葉土を混ぜることです。
腐植が土の状態を安定させて根の張りが良くなります。水持ちも多少改善されますしね。
やはり、土には有用な微生物がいない事には、健全な根張りができないですし、病害虫にも弱くなります。
それは暑くて乾燥している地域で自生する多肉でも一緒だと思います。
そんなに高いもんじゃないので試してみてくださいね。
あとは自分で配合して土作りをした人は
赤玉土(小粒)5:パーライト3:腐葉土2
ハンギングにする時は、軽量化のためピートモスやバーミキュライトやパーライトなどの軽い物を多めに入れると良いです。
赤玉土に鹿沼土を混ぜても良いですが、鹿沼土は土壌のpH4.0〜5.0なので、あまり酸性に傾くと根痛みや栄養の吸収が阻害されることがあるので要注意です。
日頃から資材で木酢液・竹酢液を使っていたり、酸性になりやすい環境だとpH4.0未満になってしまうこともありますので、単独で用いない方が良いと思います。
しかし、鹿沼土は赤玉土よりも崩れにくい性質があるため、排水性・通気性に優れます。いつも使っている土を水はけ良くするためには2割程度混ぜると良いでしょう。
自分の水やりスタイルに合わせてブレンドしてみてください。
多肉の病害虫対策 春編
二十四節気に啓蟄とあるくらい、虫がわさっと出てくる季節です。しかも腹ペコなので食べやすいものがあったらがっつり食べていきます。
綺麗に育てたエケベリアやハオルチアなどの葉っぱが食害に遭ったら悲しいですよね。
暖かくなってくると害虫の行動が活発になってきますので、大繁殖する前に防除しましょう。
農薬の使い方についてはこちらの記事をご覧ください。超長いですが殺虫剤や殺菌剤についての知識が一通り書いてあります。農薬の選び方なども分かりますのでもじゃさん的にはおすすめです。
さて、陽気がポカポカしてくると植物も新芽を伸ばし始めますが、柔らかいので食害や汁害に遭いやすいです。
雨が降った後なんかは屋外で地べたに鉢を直置きしている奴はナメクジの格好の餌食です。
放射冷却や急な高温などからも守る効果もあるので、棚に上げてトレーなどを敷いて管理すると良いですよ。
あとは、虫が大発生してから手を打つのでは株に致命傷になることもありますので日ごろから忌避剤や銅剤などの予防薬の散布を心がけましょう。
木酢液やニームなどを2週間に1回くらいで散布するだけでもだいぶ違います。
後は植替えの際に、オルトランを土に混ぜるのも効果的です。ただ、ずーっと使い続けているとある時を境に効果が感じられなくなることがあります。耐性持ちの害虫の誕生です。
- オルトランは使いやすいですが、長期的な目で見るとあまり推奨したくはないですね(・・;)
- 肥料をあげすぎない
- 忌避剤や予防薬を有効活用する
- 雑草やごみなどは定期的に片づける
を気を付けているとだいぶ発生率が抑えられます。
湿度も高く温度も高くなってくると、灰色かび病や軟腐病などの病気も出やすくなります。
やっぱり通気が大事です。空気が滞ると蒸れるし病原菌なども留まるのでいいことなしです。
換気に気を付けて、密生して風通しの悪そうなところは下葉を取ったり間引くなどしてきれいにしてあげましょう。
病害虫の基本的な防除の対策や考え方はこちらの記事をご覧ください
多肉植物の春の管理 まとめ
冬、休眠していた多肉さんたちを春だからとたたき起こして水や肥料をがっつりやるのは、ちょっとしんどい思いをさせるかもしれません。
人の病み上がりと同じように、徐々に本調子になるように寄り添ってあげると失敗が少ないです。
- いきなり強い光のものに出さない
- いきなり水だけをたくさん与えない
- 肥料は様子見ながらあげる
あとは、植替えや葉挿しや株分けなどの多肉植物の増やす作業は3月~4月の早めにやって、しっかり夏を迎える準備期間を長くとれるようにしましょう。
春が待ち遠し方ですね!
多肉と沢山触れ合える季節の到来ですヾ(*´∀`*)ノ
多肉植物をしっかり育てるために、ポイントをしっかり押さえて管理してくださいね!
何か分からないことがあればLINE公式アカウントで質問してくださいませ。
良き多肉ライフをお送りくださいませ~ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ
コメントを書く