毎度どうも、千葉県香取市で多肉植物を生産しているもじゃさんです。
紫オブツーサ可愛いですよね!
植物の葉っぱとは思えないほどの紫色の肌とつやつやの窓。素敵です。
でも、うまく育てられない、という方も多いと思います。
ハオルチアに特徴に加えて、紫オブツーサをきれいに育てるための管理方法というのも曲者です。
紫オブツーサの育て方ときれいにするためのコツ、そして紫オブトとの違いや見分け方など基本的な情報を網羅した記事はこちら
良かったらご覧ください。
ここでは、紫オブツーサの夏の育て方に特化して今回はポイントを紹介していきます。
紫オブツーサの概要をおさらいしましょう!
紫オブツーサの概要
紫オブツーサはオブツーサと呼ばれる品種の中でも特に肌が紫で窓が丸くつやつやしていて禾(ノギ)のないものを指します。
ジュエルプラントやクリスタルプラントのような流通名が付くのも、紫オブをはじめ窓が大きくて透け感のある品種の影響が大きいですね。
紫オブツーサの中でも多少差はありますが、あまり縦にも横にも大きくならず、直径5~6cmでコンパクトに仕上がります。
紫オブトでドドソン紫オブツーサといわれるのは大きくなりやすく直径8㎝くらいまでは育ちます。
色形の維持が少し難しいので初心者は敬遠しがちですが、基本は一緒なのでどんどんチャレンジしてほしい品種の一つです。
紫オブツーサの基本情報
- 植物名
- 紫オブツーサ
- 学名
- Haworthia cooperi var. truncata
- 英名
- Haworthia obtusa
- 科名
- ツルボラン科
- 属名
- ハオルチア属
- 原産地
- 南アフリカ 東ケープ州
- 流通名
- 紫玉露、紫オブト、雫石
- 成長型
- 春秋型
- 花言葉
- 小さな愛
夏に起こりやすいオブツーサの困りごと
夏の暑さや日光の強さで普段と違う管理方法を強いられてしまいいろいろ困ったことが起こっていると思います。
- 遮光しすぎて徒長した
- 肌が赤茶けてきれいじゃない
- シンプルに焼けた
- 大きくならないどころか萎れてきた
1から3番は日射量に関することです。
4番は水と光と熱と部屋とワイシャツと私です。土がびちゃびちゃになっているところに高温で蒸されて根腐れになってしまうことが原因になることがおいです。
オブツーサがきれいに育たない原因とき対策
これらが起こる原因は日照管理がうまくできていないのと、水やりのタイミングと量がうまくできていないことがほとんどです。
それぞれのケースで見ていきましょう。
遮光しすぎて徒長した
紫オブツーサが徒長しだすと上から見た時に、ぴっちり詰まっていたところが隙間が開いて葉っぱの内側が見えてきます。
ハオルチアはおおむね10000ルクスあれば問題なく成長するので原因は以下の通りです。5000ルクスを下回ると徒長しやすくなってきます。品種によって多少異なりますが。。。
・日当たりが悪く5000ルクスよりも低い
・日照時間が少ない
・株の要求量よりも与える水が多い。
ちなみに、短時間でも強い光に曝せばよいというものでもないですよ。
光合成は葉緑素の葉緑体が光子を捕まえて起こる反応です。株の光合成のキャパシティもあるので、株に優しいのは適量の光を長時間当てることです。
夏は水を吸う量も普段より少なくなっているので、暑い時期になったら水やりして乾くまでと水やりして窓が曇り始めるまでの期間を一度測ってみましょう。体感するとその後の水やりで量と間隔が調整できるようになります。
徒長しないようにするためには、適量の光量下で窓の張りがなくなる直前で水やりをする、です。
紫オブト系は8000~10000ルクスが適量といわれています。
照度計があると目安が分かるので便利ですよ!
肌が赤茶けてきれいじゃない&シンプルに焼けた
こっちは光が強すぎるのが主な原因になります。
赤茶けてくるのは、光が強く水が少なすぎるとき。
葉やけするのは、光が強く株の温度が高くなりすぎた時。
赤茶けるのは水を適切な量を与えれていれば回避できます。
まずは窓の張りとくすみを日頃からチェックしておきましょう。
葉やけは光ストレスによるダメージが原因です。光を受け取るとキャパシティオーバーの場合活性酵素が大量発生し細胞を傷つけます。
また、高温下では株の体温が上がり代謝がきちんとできなくなり、発生した活性酵素を処理できなくなるだけではなく通常の代謝もままならなくなり細胞が死にます。
とにかく強光を避けて、外気温を上げすぎないこと、風を送り株の温度を下げられるようにすることです。
葉やけした部分は回復しませんが、新しく出てくる葉はきれいなので安心してください。
赤茶けた場合は、回復しますが時間がかかります。根が元気でれば1週間から2週間でゆっくり色が良くなってきます。しかし、早く回復させようと水をたっぷり上げるのは厳禁です。
根腐れします。
少量をこまめにあげるのが安心です。
既に根腐れしていて水が吸えず赤茶けてきているパターンもあります。株をもって軽くゆすったり持ち上げたりしてぽろっと取れたら下の項目を参考にしてください。
大きくならないどころか萎れてきた
先ほどから何回か書いていますが、原因は根腐れです。
水をやっても大きくならない、葉の萎れが戻らないときは根の機能不全を疑います。
時期を問わず怪しいと思ったら鉢から株を抜き根の状態を確認しましょう。
株の大きさに対して根の量が少ないときは以前根腐れが起きて回復してきたところです。根の量に合わせた鉢の大きさに変えてあげましょう。
根が腐って全くない場合は、株分けした時にするような発根処理から始めます。日陰の風通しの良いところに移し、清潔な培土の上で根が出るまで管理します。
もじゃさん流紫オブツーサ夏の管理方法
夏の暑い時期、温室は冷房ついていないので40度を軽く超します。あっついのです。
そんな中でもほとんど腐らせることなく育っています。
というのも水やりをかなりシビアに行っているのです。
7月12日の環境です。
12時 快晴 外が186000ルクスで37.6度の時に、
温室内12560ルクスで40度! 遮光率は驚異の93.5%。
紫オブトの生育に適した日射量は8000ルクスから10000ルクスなのでちょっと明るめですね。
この時期水やりは2〜3日に1回表面2cmが湿るようなイメージでしゃばーっと行っています。
このやり方のメリットは
鉢の中が乾くのが早いので根腐れの可能性が低くなる
水を吸う量も少ないので保水しながらでも徒長がしにくくなる
水やりが多かったり少なかったりしたときにリカバリーしやすい
水が少なくなるタイミングを観察するタイミングが多くなる
だと思っています。
夏は休眠期であまり動きはありませんが、そこで動きを見せるということは何か大きな要因があったと想像できます。
特にハオルチアは成長がゆっくりだと思いますので、行動に対しての考察が少なくなりがちです。
こんなこと書くと身もふたもないのですが、植物を管理している環境は千差万別でそれぞれに適した光量や水の量などの要因があります。
それを見極めるのはとにかく行動→結果観察→考察→フィードバック→行動・・・なのです。よく言うあれですね、PDCAを回しまくる。
で、その結果もじゃさんはあの水のやり方にたどり着いたわけです。
ということで、具体的な方法をお伝えするのはちょっと難しいのですが、とにかく試行回数を増やして観る、が夏の管理法で特に重要だと思います。
ポイントは
一般的に言われている生育適温の条件を把握しておき、自分の環境とどう違うかを明らかにする。
そのうえで、ひたすらPDCAを回しまくって自分の株に最適な管理方法を導き出すことですね。
あと、複数株同時に管理する、っていうのも大事です。
複数あると、その現象が偶然なのか必然なのかの判断がしやすくなります。5株くらいあるといいですね。
まとめ
夏でも紫オブツーサをきれいに徒長させず育てる方法のポイントを簡単にまとめます。
まずは紫オブツーサの一般的な良いとされる生育条件を知りましょう!
・栽培温度 5〜30度、適温は15〜20度前後
・明るさは8000~10000ルクス
・水やりは窓が曇る直前でつやつやに回復して乾ききるくらいの量と間隔
そこから、自分の環境では水やりした時にどれくらいで全部乾いてその時の植物の様子はどうなっているかを事細かに観察します。
条件を1つずつ変えて試行錯誤をし、ぴったりの条件を探し出すのです!
大変だけど、これが楽しいのです。
夏に多い問題点の、葉やけや極度のストレス状態、根腐れなどの状態になる条件を避けながらいろいろ試してみてください。
参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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