子持ち蓮華は見た目が蓮華の花のようで、ランナーで子株を増やし繋がっている様子からこの名前が付いたと言われています。
冬を耐えるためにロゼット状の葉をぎゅっと縮めて牡丹の花のようになるもの素敵です。花を咲かせる時はググググッとせりあがってドレスのようになるので、もじゃ家では花がマックスまで咲いた状態の子持ち蓮華を「幸子」と呼んでいます。
子持ち蓮華の概要
日本原産の多肉植物と言われ、北海道に自生しています。なので寒さにはかなり強いですが、実は越冬のために地上部は枯れます。春になるとゆっくり目を覚まし葉が展開してくる様子が見られます。
地上部を枯らす厳冬期の前にはピンクになることが多く紅葉しているっぽいです。
子持ち蓮華の基本情報
- 植物名
- 子持ち蓮華
- 学名
- Orostachys iwarenge var. boehmeri
- 英名
- Dunce's Cap
- 科名
- ベンケイソウ科
- 属名
- オロスタキス属
- 原産地
- 日本、北海道、青森県
- 流通名
- コモチレンゲ、白蔓蓮華、礼文岩蓮華
- 成長型
- 春秋型
- 花言葉
- 想い、前向きな恋、日ごとの美しさ
育て方
水やり
基本は「しっかり乾かしてから土が満遍なくしっとりするくらいの量で与える」です。
鉢に植えて管理する場合は土を満遍なく湿らせて注いだ水が流れ切った後、鉢を持ち上げた時にしっかり水の重さを感じることができればオッケーです。
花壇などの地植えの場合は、土が結構乾いてしまったなーってタイミングで土がしっとりする程度のお水をあげると良いです。
目安としては
春~秋 10日に1回 (土がしっかり乾いてから3日後くらい)
冬 14日から20日に1回
水分が多いと葉がべローンと伸びてしまったり、茎も伸びて徒長しますので、水は少し控えめの方が締まったかっこの良い株になります。
また、水をあげすぎると節間が伸び葉っぱも間延びして落ちやすくなります。
葉っぱには大量の水を含んでいて耐寒性が強いとはいえ油断すると凍ってしまいます。原産地が北海道の海岸の岩場などということで、かなり耐寒性は強い品種ですが、冬は休眠期ですので水の量は減らしたほうが良いです。
植物体内の水分量が少なくなることで凍りにくい体になっていますので、
水をたくさんあげるとその状態が解除されてしまって凍ってしまうことがあります。
良く見ていないと分かりにくいのですが、
葉っぱに張りがなくなってきたあたりが水やり適期かと思います。
寒くないのに葉っぱが閉じてきたら結構水が足りなくなってきています。
土について
乾燥に強く水が少なくても大丈夫、と言ってもある程度の保水力は必要ですのでバークチップのみ、ゼオライトのみのような極端な用土は避けたほうが良いと思います。
また、土の通気性も大事なので粘土質の土や粒子の細かい物を多用すると土の中で窒息してしまい根腐れの原因になります。
ダイソーや園芸店などで売っている多肉植物用・サボテン用の土を買えば間違いないです。
自分でブレンドしたい!という方は以下の分量を目安にすると良いと思います。
赤玉土(小粒)5:パーライト3:腐葉土2
ハンギングにする時は、軽量化のためピートモスやバーミキュライトやパーライトなどの軽い物を多めに入れると良いです。
肥料について
春から秋にかけて旺盛に成長しますので、月1回与えると、元気に育ってくれます。
夏と冬は肥料を与えない方が良いと思います。
この季節は休眠期なので夏は肥料が残ると腐敗の原因になり
冬は肥料を吸収せず残ったままになり、どちらも根を痛める可能性が高くなります。
基本的に多肉植物は肥料を多く必要としません、小食なのです。
なので、多量の肥料は根がすぐ傷みます。
植込みの時に入れる肥料や置き型の肥料は使わず、液体肥料がおすすめです。
多肉植物・サボテン用か観葉植物用のものを使うとよいです。
与えるときは既定の希釈倍率よりもさらに倍の薄さであげましょう。
例:規定濃度 1000倍希釈→2000倍希釈で与える。
アミノ酸やビタミン、ミネラルなどを多量に含む有機発酵肥料は用法用量を守れば
効果は絶大でモリモリ育ってくれます。
たまーに、勢いがつきすぎて生殖成長である花を咲かすということをせずに、
栄養成長である葉っぱを伸ばすことしかしなくなることもあります。
病害虫
増やし方
葉挿し…葉が薄くほぼ不可能。
挿し穂…徒長してしまったもので茎が間延びした部分を切ったものを土に挿しておくと2週間程度で発根しそのまま成長します。成長期に挿し穂を作ると安定して発根し、活着後の予後も良いです。
切ったところからはゆっくりですが、ランナーとは別に子株を出してくれます。
挿し芽の場合、切り口から細菌感染し壊死してしまうことがあるので、
切り取った後は風通しの良い日陰で2~3日乾かしておくと良いです。
耐寒性
北海道原産なので先にも書きましたがかなり強いです。条件にもよりますが、霜に当たらなければ地上部は枯れますが越冬は可能です。
多肉植物は10度を下回ると生長を止め5度を下回ると株が弱りますので、通年で生育させたいなどで、鉢植えやプランターで管理している場合は、一応最低気温が5度を下回るようになったら保温対策を考えましょう。
日当たりについて
夏以外はしっかり日光浴させてあげると株と色形が良く育ってくれます。しかし、夏の日差しは強すぎるので葉焼けさせないためにも、岩陰のような半日陰の方が良いです。
しかし、夏でもある程度の積算日射量がないとしっかり育たないので、短時間でも柔らかい光が当たるように管理しましょう。
子持ち蓮華の花について
子持ち蓮華の花は最大限に咲くと豪華で、花茎が伸びていく過程も面白いのですが、咲き終わるとその株は枯れてしまいます。
株の中心の成長点から花茎に分化しますので、つぼみができ始めたらその株はもうどうしょもないです。
元気に伸び切ってしまうとこうなります。
お花スイッチが入ってしまうと、花茎を摘んでも葉脇などから生えてくるのは花茎であることが多いです。一応、摘心しても直下の葉脇から子株は出るので、伸びた株を適度な大きさの挿し穂にして増やすようにしてもいいかもしれません。
ちょっと見づらいですが徒長したものを切ったところから子株が出てきています。
ランナーをたくさん出してくれて増やしやすい株ではありますので、花をしっかり楽しんでもいいかもしれませんね。
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