秋麗の育て方
水やり
基本は「しっかり乾かしてからたっぷり与える」です。
といつもは言っているのですが、秋麗の水のやり方は少し控えめにした方が茎も葉っぱも徒長しにくくなります。成長がとても速いので日射量が少ないとすぐに間延びします。
水の量は土の容積の30%くらいの量で土を満遍なく湿らせて注いだ水が流れ切った後、鉢を持ち上げた時にしっかり水の重さを感じることができればオッケーです(※鉢植えを想定しています。)
目安としては
春~秋 10日に1回 (土がしっかり乾いてから3日後くらい)
冬 14日から20日に1回
繰り返しになりますが、生育旺盛で伸びる速度が速いため、すぐに徒長しますので水は控えめの方が締まったかっこの良い株になります。
また、水をあげすぎると葉っぱが落ちやすくなります。
葉っぱには大量の水を含んでいるため、耐寒性が強いとはいえ油断すると凍ります。
冬は休眠期ですので、水の量は極端に減らしたほうが良いです。
植物体内の水分量が少なくなることで凍りにくい体になっていますので、
水をたくさんあげるとその状態が解除されてしまって凍ってしまうことがあります。
なんだったら葉っぱがシワッシワになるまで水あげなくてもいいです。
また、秋麗は体内に水が少なくなってきてもあまり表情を変えないので、
水やりのタイミングがつかみにくいかもしれません。
葉っぱに張りがなくなってきたあたりが水やり適期かと思います。
葉っぱが凹んできたら結構水が足りなくなってきています。
成長期には凹むまで水を切らさない方が良いでしょう、生育に悪影響が出ます。
夏や冬の休眠期は上述している通りこれくらいまで水をあげなくても大丈夫です。
土について
乾燥に強く水が少なくても大丈夫、と言ってもある程度の保水力は必要ですのでバークチップのみ、ゼオライトのみのような極端な用土は避けたほうが良いと思います。
また、ひげ根で細く繊細なため土の通気性も大事です。粘土質の土や粒子の細かい物を多用すると土の中で窒息してしまい根腐れの原因になります。
園芸店などで売っている多肉植物用の土を買えば間違いないです。
自分でブレンドしたい!という方は以下の分量を目安にすると良いと思います。
赤玉土(小粒)5:パーライト3:腐葉土2
ハンギングにする時は、軽量化のためピートモスやバーミキュライトやパーライトなどの軽い物を多めに入れると良いです。
肥料入りの培養土というものも数多く市販されています。野菜や花用の元肥入りのものとかもあるのですが、多肉植物はあまり肥料を必要としない植物なので、こういったものは使わずに肥料の入っていない用土を選びましょう。
肥料について
春から秋にかけて旺盛に成長しますので、月1回与えると、元気に育ってくれます。
夏と冬は肥料を与えません。
この季節は休眠期なので夏は肥料が残ると腐敗の原因になり、冬は肥料を吸収せず残ったままになり、どちらも根を痛める可能性が高くなります。
基本的に多肉植物は肥料を多く必要としません、小食なのです。
なので、多量の肥料は人間でいうところの消化不良を起こし根がすぐ傷みます。
植込みの時に入れる肥料や置き型の肥料は使わず、液体肥料がおすすめです。
多肉植物・サボテン用か観葉植物用のものを使うとよいです。
与えるときは既定の希釈倍率よりもさらに倍の薄さであげましょう。
例:規定濃度 1000倍希釈→2000倍希釈で与える。
アミノ酸やビタミン、ミネラルなどを多量に含む有機発酵肥料は用法用量を守れば
効果は絶大でモリモリ育ってくれます。
たまーに、勢いがつきすぎて生殖成長である花を咲かすということをせずに、
栄養成長である葉っぱを伸ばすことしかしなくなることもあります。
病害虫
何故かかあまりつかない。
増やし方
葉挿し…葉っぱを付け根から取って土に置いておくだけで簡単に発根し成長します。
葉っぱが小さいと時間はかかりますが1cmくらいの小さな葉っぱから可能です。
3cmくらいになる大きい葉っぱだとその後の生育が早いのである程度大きい物でやることをお勧めします。
挿し穂…茎だけの部分を1㎝くらい作り土に挿しておくと2週間程度で発根しそのまま成長します。
安定して発根して活着後の予後も良いです。
切ったところからは元の茎より細くなりますがしっかり新芽を出してくれます。
茎の太さが2mmを超えてからが良いでしょう。
挿し芽の場合、切り口から細菌感染し壊死してしまうことがあるので、
切り取った後は風通しの良い日陰で2~3日乾かしておくと良いです。
耐寒性
条件にもよりますが、霜に当たらなければ氷点下でも大丈夫です。
ただし、霜に当たったり氷の粒が葉に付いたりすると凍害を起こしますので、5度を下回るようになったら霜よけなどの保温対策を考えましょう。
日当たりについて
日当たりの良いところを特に好みます。しっかり日光に当てると色づきも良くしまった株になります。
ただし、夏の直射日光は葉焼けの原因になるので半日陰で管理すると安全です。
知っトク情報
ここでは生育にはほぼ関係のない謎情報を紹介しています。むしろここを楽しみにブログをご覧になっている奇特な方もいらっしゃいます。
多肉トリビア的な感じで明日つかえる
味について
多肉を食べる、と言えば、
そうです、もじゃさんです。
秋麗も食べてみた。
グラプトペダルム属の血が入っているのでやはり食べやすいです。多量に食べると口の中がエグエグしてきますが、若いリンゴのような酸味とシャキシャキ感がナイスな多肉さんです。
赤く色づくので紅葉の時期やかなり乾燥しているときはポリフェノール系の色素の味がします。ブドウの皮っぽい味です。
CAM植物なので日中はほぼ無味か若干エグく、夜間は酸味が強くなります。なので、深夜から日の出前に食べるのがベストです。
秋麗の交配元について
秋麗の学名はGraptopetalum(=Tacitus) cv. Shuureiとなっており「cv.」とついています。
これはcultivated varietyの頭文字で園芸改良品種を意味します。属名からもわかるように、グラプトセダム属ということで、グラプトペタルム属とセダムの掛合わせですね。
では一体、何の掛合わせかというと
朧月
×
乙女心
形のベースが朧月なのでおそらく♀朧月×♂乙女心かと思います。
乙女心の♂・・・。
ヤバいですね(僕の頭が)
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