ルビーネックレスの概要
三日月を細長くした多肉質の葉っぱををもち、ネックレスのように茎を長く伸ばして地を這うように育つキク科の多肉植物です。
ルビーネックレスは寒さに当たったり乾燥したりすると赤紫色に染まることが最大の特徴です。
また、茎も赤紫しているので、強く紅葉したときはその名の通りルビーのように見えます。
ネックレスと名がつくのでグリーンネックレスの変種とか交配種ではないかと思われがちですが、属がオトンナ属になり系統分類では異なります。
グリーンネックレスのように育てやすいかと思っていると、あっという間に枯れていなくなってしまう実は難易度高めの多肉さん。原因は多湿に極端に弱いこと。水をあげすぎたり、風通しが悪かったりするとすぐに腐ってしまいます。
水のあげ方と日ごろの管理方法のコツを抑えれば、良く増えてくれるしプリプリ可愛く育ってくれます。
基本情報
- 植物名
- ルビーネックレス
- 学名
- Othonna capensis
- 英名
- little pickles
- 科名
- キク科
- 属名
- オトンナ属
- 原産地
- 南アフリカ
- 流通名
- ルビーネックレス、紫月、黄花新月、オトンナ・カペンシス
- 成長型
- 冬型
- 花言葉
- 健やかな成長、豊富、青春の思い出
育て方
- 水やり
- ルビーネックレスを管理する上で、最大のポイントです。
いつまでの土が湿っているとあっという間に根が傷み枯れてなくなってしまいます。
なので、さっと乾くぐらいの水の量を心掛けて水を上げます。そして、水をあげるタイミングは鉢が完全に乾いてからです。なんだったら土がからっからになって3日~5日後くらいでも大丈夫です。ルビーネックレスを管理する上で知っておいた方が良いことは、水が完全に乾いたときの鉢の重さです。
これはすごく大事で鉢を持ち上げた時に「あ、まだ水が残ってる」というような判断が
できるようになります。電子測りを使って、完全に乾いているとき→水を何CCあげた直後→3日後→1週間後、
みたいな感じで調べるとわかりやすいです。この重さの感覚はルビーネックレスだけではなくて、
ほかの植物にも応用が利きますので是非習得してほしい水管理のテクニックです。 - 土について
- 基本は園芸店で売っているような多肉植物・サボテン用の用土で大丈夫なのですが、
念には念を、ということでバーミキュライトやパーライト、ゼオライト、小粒のウッドチップバークなど水はけをよくする資材を用土の量に対して10%ほど入れると良いと思います。
あとは、植える鉢は深いと水が残りやすく根腐れの原因になりやすいので、
浅めのものを使うと良いです。 - 肥料について
- 成長期の春(3月下旬~6月中旬)と秋(9月下旬から11月初旬)に1月1回与えると、元気に育ってくれます。
基本的に多肉植物は肥料を多く必要としません、小食なのです。なので、多量の肥料は根がすぐ傷みます。
特にルビーネックレスは根が傷みやすいので肥料をあげるときは様々なコンディションに注意を払いましょう。
- ・株は元気かどうか
- ・土が濡れすぎていないか
- ・気温が熱くなりすぎていないか
- ・よく晴れた日で直射日光は当たってないか
等を気を付けます。
植込みの時に入れる肥料や置き型の肥料は使わず、液体肥料がおすすめです。
多肉植物・サボテン用か観葉植物用のものを使うとよいです。
与えるときは既定の希釈倍率よりもさらに倍の薄さであげましょう。
例:規定濃度 1000倍希釈→2000倍希釈で与える。ハイポネックスの観葉植物用が手に入りやすく、使いやすいです
by カエレバ - 病害虫
- アブラムシ
肥料の上げすぎや、梅雨や秋雨など雨が長く続く時期、風通しが悪く蒸れてくると大量発生しやすいです。大量に発生した挙句、樹液を吸いまくるので生育が悪くなりひどい場合は吸われている部分が枯れてしまいます。また、アブラムシを介してモザイクウイルスなどを感染させてくることもあるので放置はできません。
でんぷん糊スプレーや石鹸液、牛乳など物理的に駆除するものも効きやすいので
すぐに対処しましょう。有効な農薬:オルトラン、ベニカスプレー、モスピランなどby カエレバ アブラムシの分泌物はアリも寄せますが、スス病の原因になります。スス病になると、致死性の病気ではありませんがススが葉を覆い光合成量が減ってしまい株が弱ってしまいますので、殺菌剤などで対処しましょう。
- 増やし方
- 葉挿し…ほぼ不可能
-
挿し穂…茎の節目から発根して増えますので、10㎝くらいの長さがあれば増やしやすいかと思います。生育がゆっくりなため成長期に行うこと推奨です。
また、雑菌が入りやすく腐りやすいので切り口をしっかり乾かしてから挿し穂をするとよいです。水挿しにして発根させてから鉢に植えるという方法もあります。
- 耐寒性
- 霜に当たらなければ結構強いです。
水を多く与える管理をしていると耐寒性は落ちますので不安な場合は5度を
下回ったら室内で管理するなど低温にならないところに移動するか防寒対策をしましょう。
- 日当たりについて
- 日当たりの良いところを好みます。通年通して日射量を確保できるようにすると
しまった良い形になり、寒くなった時にきれいに紅葉してくれます。
冬が開けて暖かくなった時に、急に直射日光に当てると葉焼けを起こす
ことがありますので要注意です。
知っトク情報
- 花を分解してみた
-
ルビーネックレスもキク科なので頭状花序の造りを忠実に守っております。
外周の花びらに見えるところが舌状花ゾーン、
真ん中の花粉が集まっていそうなところが筒状花ゾーンです。グリーンネックレスに比べるとキク科、
というのが分かりやすいです。左の小花の画像が舌状花の拡大写真で、右が筒状花です。
ルビーネックレスの額に見える部分はグリーンネックレス同様総苞と言い、
ペロッとめくれている部分は総苞片と言います。タンポポの綿毛のような部分は受粉後に種子となる部位なので
保護するために少し硬めの総苞で覆っています。
冠毛が生えている部分を花床と言い、キク科は花柄がないのでここで小花を支えます。
小花を撤去し正面から見ると蓮の種子が入っている花托のような感じになっており、集合体恐怖感を煽るので見るのはそこそこにしておいた方がよさそうです。
(蓮の花托ほどの気持ち悪さではないですが。。。)ルビーネックレスにも花托は存在しており、冠毛に包まれ守られています。
- 味について
- グリーンネックレスよりも塩味が強く、表皮が柔らかいので食べやすいです。茎は固いので食べるのには不向きです。寒さや乾燥で紅葉してくると赤い色素がたまってくるので渋みが増えます。
- もじゃさんの失敗談
-
真夏日に植込み資材がからっからに乾いていてしばらく水も上げてなかったし、このトレーは乾きやすいからたくさんお水をあげましょう。と思ってザバサーっと大量のお水をあげました。
そしたら
これが
↓
↓
こうなった
まさに、ルビーネックレス跡地。。。
こうなるまで一週間はかかっていなかったと思います。
ちょっと前まではわさわさプリプリと茂っていたのにどうしたことでしょう。
酷い有様です。
油断してました。
要因としては
・昨年まで冷房を付けており、風の循環アリ、適度に乾燥、温度も30度前後
・今年は光熱費削減で冷房なし、風はほぼ無風、保温カーテン閉めているので蒸れる、温度も37度くらい
と三倍満。
湿度が多くなったところに高温が重なって、さらに換気もなかったので
ルビーネックレスには最悪の環境だったと思います。
すまぬ(´・ω・`)
そんなわけで、この場合の正しいの管理方法は
・くっそ熱くなるのが予想される日には水やりを控える
・あげるなら程ほどの量にして、早朝もしくは夕方以降に行う
・風のない日は、扇風機など使って送風する
・すぐ乾く植込み資材だからと言って横着しない←重要
が考えられます。
今はこれに懲りて、蒸らさないようビビりながら管理しております。
水やりのタイミングのポイントルビーネックレスは蒸れて腐ることが多いので、なるべく水やりの回数は少なくしたい。でも、あげなさ過ぎて弱ってしまったらどうしよう・・・。そんな方のために目で見て分かる目安をご紹介。
ぷりっぷりで水やりの必要なし
葉っぱに黄色味があり、全体的に張りがある。水分量は十分なので水やりの必要はないです。
水が足りなくて葉っぱの水分を使って耐えてます
お水ください
>
葉っぱ全体が濃い緑色+赤色になってくる。さらに進むと葉っぱにしわが入る。
このくらいになると、お水が足りてないので天候等見ながらお水を上げます。
もじゃさんが思うベストタイミングは、しわが入ると少し乾燥が行き過ぎなのでしわの入る直前にお水をあげるのが良いと思います。
なので、葉っぱが赤みを帯びてきたら水やりのタイミングという感じです。
寒いときは紅葉しますのでタイミングが狂う可能性があります。
紅葉の時期から暖かくなるまではそんなに成長もしないのでしわが出たら水やりでよいと思います。
[…] こちら↓ ルビーネックレス ~多肉植物の育て方~ なんですぐ腐るの?実体験に基づく解説付き […]
オトンナは冬型なのではないでしょうか。
あかささん
ご指摘ありがとうございます!オトンナ属は冬型ですね。修正しました。