梅雨だと日光が足りなくてもじゃさんも多肉植物もへなへなしてしまいますね。
雨が続いて水やりも液体肥料もあげられないし、植替えも株分けもなんも作業が進まない
がってむ!
って感じの時期ですね。
この時期は多肉植物にとっても鬼門で、根腐れなどで腐らせてしまって枯らしてしまう人も多いですが、徒長してかっこ悪くなったーという方がバツグンに多いです。
徒長はほどんどが日光不足で起こっています。
他の原因としては水のあげすぎや肥料が多いとかがありますが、梅雨時期に関してはほぼ日光不足でしょう。だって通常日当たり良いとこでも薄暗いですし。
そんなわけで、嫌な梅雨時期、どれだけ日射量があって家の中だとどれくらいの光になるのか照度計を使って測ってみました。
使った道具と計測日
使った機器:T&DおんどとりTR-74Ui
これは持っていなかったので農業普及所の人に頼んで貸してもらいました。Amazonでも楽天でも売っているようです。
この照度計は30分平均で温度と照度のデータを記録してくれて、あとで出力できるので農業のデータ蓄積にとっても向いています。欲しいです。誰かください(切実)
計測日:2020年7月11日 13:30~13:40頃
気象庁過去データによると一日中曇りで日照時間もほどんどありませんでした。
本当は晴れた日も計測したかったのですが、借りている期間中に晴れた日がありませんでした。だから梅雨はいやなんだよ!
ということで計測した結果を見ていきましょう。
7月11日のもじゃさん周りの日射量
もじゃさんは色んな所で多肉を育てているので、それぞれの場所で光量を計ってみました。場所が違ったり移動時間もあるので、誤差もありますが、まぁこんな感じと緩くとらえてください。
ガラス温室
もじゃさんが多肉植物などを輪さっと育てている温室はかなり古く、メンテナンスまで手が回っていないので、カーテンや遮光ネットがずれてたりするのはご愛敬。
計測時点の空模様はこんな感じ。
薄曇りと言ったところでしょうか。
この状態で、照度計をなるべく地面と水平になるようにおきまして、数値が落ち着くのを待って表示を確認します。
60.25klxなので大体60,000ルクスとしてしまいましょう。
ちなみに、下の発泡スチロールの箱は気温を測るためにあります。日光が当たるとサーモの部分が熱くなってしまい正確な温度が測れないので、断熱性の高い素材のケースが必要なのです。側面にはアルミが張ってあり、意地でも太陽の熱をシャットアウトするという気概が感じられます。
さて、
温室の中はこんな感じです。
光を妨げるものとしては、温室 80%の外部遮光と曇った保温カーテンと汚れたガラスがあります。
ココの多肉が置いてある辺りで計測すると
8606と表示されていますが、単位がlxになっているので、8,606ルクスとなります。1万未満になると表示単位が変わるのも素敵ですね^^
ということは、外に比べて温室の中の日射量は
遮光ネットが80%カットで60,250lx→8,606lxということで遮光率不明だった保温カーテンとガラスのそれぞれ遮光率はXと置くと 二つ合わせた遮光率はX^2
60,250x(100-80%)x X ^2=8,606となり
X^2 = 0.714→ それぞれの平均遮光率はX=0.845ってことなので
概ね15%くらいということですね。
現在の温室の条件で温室の中で多肉さんたちに当たるころで、外からの光は約14%くらいになるということが分かります。
真夏の晴れの日の場合、100,000ルクスから120,000ルクスくらいの日光なので、この条件だと15,000ルクスから18,000ルクスということはちょっと暗いですよね。
ハオルチアが置いてある すりガラス越し
すくすく育つ様子を間近で観察してニヤニヤしたいがためにハオルチアの実生さんたちは家に置いています。
外に置いておくと直射日光はきついし、猫や虫にいたずらされるので家で過保護に育てています。
計測時の空の様子はこう
ちょこっと晴れ間が見えて雲が薄くなっているのが分かります。農場から移動して10分くらいでしょうか。結構天気の移り変わりが早いことが分かります。
照度計の数値の結構変わっています。
ハオルチアの高さで水平に計測器の部分を置いて測ってみると
こんな感じ。
外が73010ルクスでハオルチアの高さで明るさは19050ルクス。すりガラスの遮光率は26.1%。まぁ誤差とか考えると25%~30%くらいだと思います。
意外と丁度良い数値で驚いております。10000行くかなーくらいだったのですが、20000弱もあったので幼苗の生育にはちょうど良いですね。
こういうことがあるので数字のデータって大事ですよね。
リビングのカーテン越し
同じ日の別の窓際。ベランダがひさしのようになっている網戸越しです。
カーテンありは605ルクス
カーテンなし4899ルクス
数値を見るとカーテンなくてもそこそこ暗くなっているのですが、すりガラスのところと体感的にはそんなに変わらないように感じます。
というのも太陽光の性質にあります。
すりガラスのハオルチアの方は太陽光が直接入り込んできているのですが、こちらはそうではありません。
太陽の光は光源から光子が真っすぐ飛んでくるものと考えます。ひさしがあるのでその大部分はカットされてしまっていますが、雲を通過して乱反射したものがこの窓に届いています。
なので、すりガラス越しのものと比べても25%くらいになっていますし、通常の日光よりも大分弱いです。
このように見た目ではそんなに暗くはないだろうと思っていても光の入る向きで全然変わってしまいます。
窓越しだから日当たり良いと思っても徒長する場合はこのパターンが多いです。
太陽の位置や傾きによってはしっかり日光が入ってくることもありますので、室内置き、屋外置き問わずどんな風に日光が届いているかチェックすると良いと思います。
生活や実務に役立つ高精度計算サイトで計算すると太陽高度117度なので日光が入ってくる角度は約63度となりベランダに遮られてしまって窓には入っていません。
この感じだと日光の入ってくる角度は53度以下(濃いオレンジの線)となりますので、7月11日だと日の出から9時15分くらいまでと14時半から日の入りまでが角度の条件を満たしています。
しかし、太陽の位置もありますので西南西向きのこの窓だと午前中は直接入ってこずに午後の限られた時間となります。
梅雨時期の明るさを照度計で測ってみたのまとめ
とまあ、こんな感じで、障害物の有無、時間帯、遮光物の有無で日射量はものすごく変わるのです。照度計でよく使われる単位のルクスはあくまで人が見た明るさを基準に作られています。
植物にとって大事なのは光の粒子の数ですので、その辺も知っておくと「そこそこ明るいんだけど徒長するのなんでだろう?」っていう時に、考える手助けをしてくれます。
お家の中で多肉さんを飾って長い事カッコいいレイアウトで楽しみたい!という時は「ちゃんと明るい陽射し」が入ってくる場所に置くか、LEDライトを使ったり、窓の遮光や網戸をなるべくなくしてあげたり、植物が過ごしやすい環境を作ってあげるようにしましょう。
徒長しちゃった場合は、治りませんのでカッコいいところを残してカットして挿し穂を作って仕立て直しがよいですね。
仕立て直すときはくれぐれも夏や冬の休眠期に行わないようにしてください、春か秋の成長期に行いましょう。
日光は多肉植物にとってもご飯と運動の様なものです、しっかり体調管理をしてあげましょうね(*´▽`*)
何か聞いてみたいことや分からないことがありましたらLINE@からお気軽に質問してくださいませ。
たまに返信が遅くなる時がありますが必ず返信しますので気長に待っててくださいねw
最後までご覧いただきありがとうございます。良き多肉ライフが送れることを願っています。
コメントを書く