母の日の起源とカーネーションを贈る理由

母の日の起源とカーネーションを贈る理由

母の日の起源っていつ?

母の日 カーネーションイギリスとアイルランドで17世紀に始まったとされ、キリスト教の暦でレント(四旬節)という、
復活祭の46日前から復活祭の前日期間の第4日曜日(復活祭の3週間前)に祝われる。

もともとヨーロッパ大陸での母教会(洗礼を受けた教会)に感謝する行事を起源としていて、
家族で母に感謝する日として定着したと言われている。

この日はマザリングデイ(Mothering Day)と言われ、自分の母親だけでなく、すべての命をはぐくむものを対象としているそうです。

マザリングデイ(Mothering Day)について

17世紀ころのキリスト教における祝日で、一年に一度日曜日に自分たちの母親に教会で会える日とされていました。

大邸宅(やお金持ち)の家に雇われていた若い見習いや若い女性たちはその家の領主、家主からその週末に手土産を持たされ帰宅をして、多くの母親たちはこの日に子供たちと再会できたのです。

そしてこの日に帰省した子供が家が所属する教会へ祈りの為に戻る慣わしでした。

この時に送る花は、カーネーションではなく黄色のラッパ水仙をでした。
さらに、シムネルケーキというドライフルーツをたくさん入れた円形のケーキを食べるのも習わしの一つです。

ちなみに、ケーキの上部にイエスの十二弟子のうちユダを除いた
十一弟子を象徴する11個の突起(団子)を配置するのが特徴です。

現在のイギリスでのマザリングデイ

マザリングデイはイギリスでの母の日の呼び方の一つで、
アメリカや日本の5月の第2日曜日ではなく、3月に設定されています。

イギリスではイースターサンデーの2週間前の日曜日がマザリングデイに設定されており、
イースターサンデーが年によって変動するため、マザーズデイも変動します。

お祝いの仕方は、お母さんにプレゼントとカードを送り、
また子供達はお母さんのために食事をお父さんと一緒に作ったりします。

 

日本で広がったのはいつ?

日本にはキリスト教が浸透しなかったため、17世紀頃のヨーロッパで広がりを見せたような
復活祭やマザリングデイに由来する母の日の認知はありませんでした。

しかし、日本でも母の日の由来なっているのはキリスト教がきっかけとなっています。
認知され出したのは20世紀になってからです。

アンナ・ジャービスさんからの手紙

1913年に青山学院で、母の日礼拝が行われました。
アンナ・ジャービスから青山学院にメッセージが届き、
当時青山学院にいた女性宣教師たちの熱心な働きかけで、
日本で「母の日」が定着していくきっかけとなったとされています。
 

母の日 絵

日本での母の日がメジャーになったきっかけ

1931年(昭和6年)当初は大日本連合婦人会が
昭和皇后の誕生日である3月6日を母の日し、
周知させようと努力をしましたが、あまり広がらず定着しませんでした。

その後、日本で母の日がメジャーになったきっかけは、
1937年に森永製菓が母の日を全国的に告知したことと言われています。

1936年に森永製菓が音頭を取り、様々な団体に呼びかけ「母の日中央委員会」を組織しました。
同年、この組織で母をたたえる歌を広く募集し、
翌年、満を持してリリースした企画が「森永母の日大会」でした。

この企画は5月8日に行われ、20万人のお母さんや子供を豊島園に無料で招待し、
日ごろの疲れを癒してもらうというものでした。
 
招待券にはお菓子がもらえる引換券や福引券がついていたり、
園内に遊具を設置し子供と一緒に遊べるようにしたりして、
楽しくゆっくり過ごせるようになっており、大変盛況だったと言われています。

その証拠に、森永母の日大会は各社メディアがその様子を取り上げて、
全国的に知られることになり評価されました。
結果、5月の母の日には日ごろの感謝を伝えるイベントとして、定着しました。

そして、戦後の1947年には、日本でも正式に5月の第2日曜日が
母の日として制定されることになりました。

ということなのですが、
日本の母の日の元になっているのは
前述したイギリスの起源とはちょっと異なります。

そもそも、アンナ・ジャービスさんって何よ

ということになります。

20世紀の初めのアメリカ・ウエストヴァージニア州に、
アンナ・ジャービスさんという女性が住んでいました。
母の日の元は、アンナさんが亡くなった母親に感謝と尊敬を表すために行われた活動です。

アンナさんの母親は「アン・ジャービス」と言い、ボランティア団体である
MothersDay Work Club(マザーズディワーククラブ)を組織した人です。

1850年代当時、今とは比べ物にならないほど衛生環境が悪く、
医療技術が発達していなかったため子供の死亡率が極端に高かったのです。

その状況を愁いたアンは、衛生状態を改善し、病気治療と母乳の汚染防止を通じて、
乳児死亡率を低減することを目的とした活動を行っていました。

また、南北戦争の時に、北軍・南軍分け隔てなく負傷した兵士の救助も行いました。
戦争後にはアンを中心とした女性活動家が中心となり、
「母の友情の日」(Mother’s Friendship Day)として、レクリエーションなどを開いて、
かつての敵同士も仲良くなるような平和活動を行うようになりました。

あんなはそんな母親のことを大変に尊敬していました。
1905年の5月9日にアンナさんの母は亡くなりましたが、そこで自分の母が亡くなっても、
母親を敬う気持ちだけは世の中に残しておきたいと思い、
母親のための祝日を設ける運動を開始したのです。

・アンナ ジャービス
アンナ・ジャービス
出典:wikipedia

この運動は徐々に支持者が増えていき10年で5月の第2日曜日を「母の日」
とする法律が施行されるまで大きなものになりましたとさ。

ということで、日本の母の日のきっかけは、実はアメリカなのです。

余談ですが、のちのアンナさんは母の日が商業化されるにつれて、
商業化された母の日に対し非難をするようになり、結構過激な行動をするようになったそうです。

純粋に母ことを思う日にしたいという思いが強かったんだと思います。

カーネーションを贈る理由

まず、カーネーションの花言葉は「母の愛情」であり、また5月の誕生花でもあります。

カーネーション

そして、カーネーションはアンナさんの母親が好きな花でした。

アンナさんが母親を追悼する会を教会で行い、母親が好きだった白いカーネーションを参加者に配ったそうです。
これがきっかけになり、白いカーネーションが母の日のシンボルと認識されるようになりました。

それから、白いカーネーションは、亡くなった母親たちに、
赤いカーネーションは生きている母親に敬意を表すために身につけるとされました。

キリスト教の教えの中には、十字架にかけられたキリストを見送った聖母マリアが
涙を流した跡に咲いた花がカーネーションの花だったとされているので、
母親の象徴とされていることも由来の一説にあります。

贈らない方が良い花の色

THE☆黄色。

黄色のカーネーションにはネガティブな花言葉が割り当てられています。
(なぜか黄色の花の花言葉にはネガティブなものが多いのが気にくわない・・・)

花言葉
「軽蔑」「嫉妬」「愛情の揺らぎ」「美」「友情」

これは贈り物向きではない、、、。

花言葉には神話や逸話がもとになっているものが多いので、まぁネガティブな物も仕方ないですよねっ☆
贈るときには気を付けましょうってことです。

でも、お母さんが黄色が好きで、っていう場合はプレゼントして全然問題ないと思います。
ビタミンカラーで元気の出る色なんで、単品ではなく他のビタミンカラーの花とあわせて花束にしてもいいと思います。

例えば、オレンジや赤のガーベラやバラ、白系だったらレースフラワー、
カスミソウ、ストックなどが合わせやすく
ドラセナなどを葉物でメリハリをつけるといい感じの花束に出来上がります♪

カーネーションの花言葉

カーネーションの花言葉は古くはギリシャ・ローマ時代からあったとされています。
色ごとの花言葉が使われるようになったのは中世5世紀から10世紀くらいのようです。

カーネーションにまつわるギリシャ神話として
カーネーションの冠作りの名人で大変美しいソニクスという娘がおりまして、
アポロンの祭壇を日ごろきれいにカーネーションで飾っておりました。

彼女を妬むものがソニクスを殺してしまい、アポロンは生前の御礼にと
ソニクスをカーネーションに変えて手厚く弔ったとされています。
この神話が由来となって「若い娘」「純粋な愛情」「清らかな慕情」
「あなたを熱愛する」という花言葉がついたようです。

でもこれは、母の日っぽくないですね(;´Д`)

花名の由来

カーネーション(carnation)の名前の由来はいろんな謂れがあり、

肉の色に似ているということで、ラテン語の「carn」に由来するという説、

英国の詩人エドマンド・スペンサー(1552~1599)が宴会のときにこの花で冠(corona)をつくり、
酒の酔いを防いだことにちなむ、

また、シェイクスピアの時代に冠飾り(coronation flower)に使われこれが転訛したものなどの説があるといった

複数の説があります。

 

カーネーション全般

「女性の愛」 「感覚」 「感動」 「純粋な愛情」

赤いカーネーション

「母の愛」 「愛を信じる」 「熱烈な愛」 「哀れみ※母の日にカーネーションを贈る習慣が出来る前の花言葉」

濃い赤色のカーネーション

「私の心に哀しみを」「欲望」

ピンクのカーネーション

「感謝」 「上品・気品」 「暖かい心」 「美しい仕草」
ピンクと白のカーネーション

オレンジのカーネーション

「純粋な愛」 「あなたを熱愛します」 「清らかな慕情」

白いカーネーション

「尊敬」 「純潔の愛」 「私の愛情は生きている」 「愛の拒絶」

紫のカーネーション

「誇り」 「気品」

青のカーネーション

「永遠の幸福」

複色系のカーネーション

「私はあなたの奴隷になる」「愛の拒絶」※ギリシャ神話が由来

世界の母の日と贈る花の違い

ノルウェー・・・2月第2日曜日  贈る花…チューリップ

オーストラリア・・・5月第2日曜日 贈る花…菊
〇余談…オーストラリアでの母の日の起源は
ジャネット・ヘイデンという女性によって1924年に始められました。

州立女性老人ホームの入所している方々を喜ばせようと、
地元の学校や企業の協力をとりつけてプレゼントを贈ること活動がきっかけになり、
母の日の贈り物の習慣が国中に広まっていきました。

ちなみにオーストラリアでは5月は秋なので季節の花は菊。
菊の花は英語で通称 マム(mum)で、お母さんの(mum)発音と重なる、
というのも菊の花をプレゼントする理由になっています。

韓国・・・5月8日 「両親の日」

フランス・・・5月最終日曜日 「女性の日」

タイ・・・8月12日 シリキット国王妃の誕生日。贈る花…ジャスミン

アルゼンチン・・・10月第3日曜日 贈る花…季節の花

カーネーションの品種紹介

色もたくさんあるけど品種もたくさんあるカーネーション

花きの仲卸 フローラルジャパンさんの
取り扱い品目をざっと見ただけでも、100種類以上あります。
同じような色でも花のフリルの形がびみょーーーーに違ったり興味深いです^^
→リンクはこちら

ノビオバーガンディー

深紅のベースにピンクの縁取りがとても印象的です。

オリーバ

優しい緑色が目を引きます。
アレンジに使うとモダンなイメージになります、知らんけど(´・ω・`)

アンクディア

紫とベージュの複色系。あまり小売店では見かけない希少な色。
もらったら驚きとともにすげぇ嬉しいと思います。

ムーンダスト

皆様ご存じ、青いカーネーション。
サントリーとオーストラリアのフロリジンという会社が
研究着手から5年の歳月をかけ共同開発しました。

日本での販売は1997年からと意外と長いです。
ペチュニアなどの青い花から青い色素を作る遺伝子を
カーネーションに組み込んで品種改良したものです。
実は、青いバラの開発の過程で出来たものだったりします。

 レインボーカーネーション

これはもう、圧巻です。染色の技術の粋を集めて作られた虹色のカーネーションです。
染物なので、長く飾っていると色落ちや日持ちの面で多少劣りますが
インパクトは絶大です。ほんとすごい。
これはおすすめです。

母の日についてのまとめ

母の日の起源もカーネーションの意味もありますが、
一番大事なのはお母さんに日ごろの感謝を伝えるということです。
カーネーションを贈るときも色と意味を考えて楽しいと思います。

是非、今年の母の日も思い出に残る日にしてください♪

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